【5人目|崩壊タイプ】デートで会話が続かない男の末路|遊園地6時間沈黙した話

恋愛遍歴

大学1年の夏。

通学バスで、いつも同じ時間に乗る女の子がいた。少しぽっちゃりしていて、肌がとても綺麗な子だった。

毎日顔を合わせるうちに、僕は思い切って声をかけた。

「いつも同じバスですね」

「何学部なんですか?」

これが意外と盛り上がった。大学の話、授業の話。バスの15分は、毎回あっという間だった。

そして僕は調子に乗る。

「今度、遊園地行こうよ」

彼女は普通にOKしてくれた。ここまでは、完璧だった。そしてデート当日。遊園地の前で待ち合わせ。

……ここから地獄が始まる。

「何乗る?」

「……怖いのは無理」

「ご飯食べる?」

「……お腹空いてない」

会話が続かない。バスではあんなに話せたのに。アトラクションも乗らない。結局、ベンチに座っている時間が一番長かった。

今思えば、遊園地でベンチに座るデートって、かなり地獄である。気づけば6時間。周りは楽しそうなカップルだらけ。なのに僕たちはほぼ無言。

帰り道も、特に盛り上がることはなかった。バスの中ではあんなに話せたのに。

「好きかも」という気持ちだけで突っ走った恋は、遊園地のゲートを出る頃には静かに終わっていた。

デートのあとも、僕たちは同じバスに乗っていた。でも、お互い声をかけることはなかった。

「知り合い」からいつの間にか 「ただの他人」に戻っていた。

ある日のこと。バス停で彼女が男と話していた。そのまま同じバスに乗る。そしてなぜか、彼女は僕の真後ろに立った。

男と楽しそうに話しながら。大学へ向かう道でも、ずっと笑い声が聞こえる。……なんとなくだけど。見せつけられている気がした。

それ以来、僕はバスの時間をずらした。もう、顔を合わせることもなくなった。

あの頃の僕はまだ知らなかった。このあと僕が、ナンパを覚えること。そして――人生で初めての彼女ができることを。

💡今日のまふぇっと教訓

「沈黙デートのあとに待っているのは、気まずい通学バスである。」

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