【36人目|初彼女編(下)】「7年付き合って、カルボナーラで終わった」

初彼女編

■ 「結婚」という名の、僕にとっての檻

大学を卒業して、周りが「安定」を口にし始めた頃。あさみの口からも、自然と出てきた。「結婚」

でも当時の僕には、それがどうしても受け入れられなかった。社会に出たばかりで、世界が急に広がった。

もっと見たい。もっと経験したい。20代前半の僕にとって「結婚」は、幸せのゴールじゃなく、

👉 自由が終わるスタートに見えていた。

■ 冷酷な自己分析

残酷だけど、たぶん答えは最初から出ていた。僕は最後まで、

👉「この人しかいない」とは思えなかった。一緒にいるのは自然だった。情もあった。安心感もあった。

でもどこかでずっと、「もっと好きになれる人がいるんじゃないか」って気持ちが消えなかった。もちろん、自分だって大した男じゃない。

キムタクでもないし、金持ちでもない。それでも迷っていた。そして一番最低だったのは、

👉 別れる勇気もなかったことだった。

■ おばあちゃんの一言

ある日、実家にあさみを連れて帰った時。ばあちゃんが、僕を誰もいない部屋に呼んだ。

「……あの子は、やめとき」静かに言った。

「もっといい子、おるわ」

正直、きつかった。でも同時に、思ってしまった。「ああ、やっぱりそう見えるんだな」図星だった。だから僕は、その言葉を——

👉 “決断”じゃなく、“逃げ道”に使った。

■ 崩壊へのカウントダウン

会う回数は、少しずつ減っていった。毎週が、隔週に。隔週が、月1になる。連絡も減った。会話も減った。でも別れない。いや、

👉 別れられなかった。

ある日、彼女の携帯に知らない男の名前があった。普通なら怒る場面だと思う。でも、その時の僕は違った。嫉妬より先に、

👉「これで終われるかもしれない」って感情が来た。最低だと思う。でも、あの頃の僕は、終わる理由を探していた。

■ 衝撃の結末

別れは、拍子抜けするくらい静かだった。泣き崩れるとか、修羅場になるとか、そういうのもない。最後に彼女が言ったのは、

「カルボナーラの食べ方が、無理だった」

一瞬、意味が分からなかった。7年。10万円の指輪。何度も飲み込んだ違和感。自分を殺して合わせた時間。全部まとめて——

👉 一皿のカルボナーラに負けた。でも今なら分かる。たぶん理由なんて、何でもよかった。彼女も限界だった。僕も、とっくに終わってた。ただ、お互いそれを言葉にする勇気がなかった。

■ 残ったもの

別れてから、しばらくカルボナーラが食べられなかった。情けないけど、一番効いたのは、あの一言だった。今は普通に食べられる。でもカルボナーラを見ると、たまに思い出す。

「終わってたのに、終われなかった関係」あの頃の、重くて静かな空気を。

💡 今日のまふぇっと教訓

別れの理由は、だいたい“本音じゃない”。でも、本音はちゃんと滲み出る。

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