スポーツバーでテキーラを豪快に煽る、カッコいい彼女。
前編では、1対6のナンパ撃退や、外国人に秒速でタバコを差し出す小心者マフェットの姿をお届けした。
そんな彼女との交際は、半年間続いた。
そして、僕たちには、いつの間にか決まったルーティンができていた。
スポーツバーからホテルへの黄金ルーティン
夜の街で合流し、スポーツバーでお酒を楽しむ。
そして、自然な流れでホテルへ向かう。
それが僕たちの定番のデートコースだった。
派手で、自分とはまったく違うタイプの彼女。
そんな彼女が、ホテルへ向かう道すがら、手をつなぐというよりも、僕の腕にぴったりとくっついて甘えてくる。
その女性らしい仕草に、僕はいつもドキドキさせられていた。
スポーツバーではテキーラを豪快に煽るのに、二人きりになると甘えてくる。
このギャップが、たまらなかった。
そして、ホテルに入る前には必ずコンビニで夜ご飯を買い込む。
お酒を飲んで、ホテルへ行き、コンビニで買ったご飯を食べる。
今振り返れば、ずいぶんと気取らないデートだった。
一つだけ、彼女には独特のルールがあった。
ホテル代だけは、男が払う。
スポーツバーでの自分の飲食代はきっちり自分で払うし、コンビニでの買い物も普通に奢ってくれる。
それなのに、ホテル代だけは男が払うものだという考えを持っていた。
ケチだからというわけではない。
彼女なりの美学や、男女の関係に対する考え方があったのだろう。
そういうところも含めて、彼女は自分の考えをしっかり持った女性だった。
エッチへの苦手意識を溶かしてくれた安心感
実は、僕自身、エッチに対して強い苦手意識があった。
緊張してしまい、うまくいかないこともある。
男だからといって、最初から何でもできるわけではない。
むしろ、うまくやらなければという気持ちが強くなるほど、余計に緊張してしまうものだった。
そんなあるとき、彼女が自分の過去について話してくれた。
「元カレにいろいろ教えられて、エッチが好きになったんだよね」
その話を聞いたとき、不思議と嫌な気持ちはしなかった。
それよりも、ホッとしたのを覚えている。
「あ、この人も最初から得意だったわけじゃないんだな」
そんなふうに思えた。
経験があるからすごいとか、うまくできるから一人前だとか、そういう話ではない。
彼女が自分のことを素直に話してくれたことで、僕自身も必要以上に気負わなくていいのだと思えた。
彼女は、僕に何かを無理に求めるわけでもなく、自然体で接してくれた。
その安心感が大きかった。
それまでの僕は、どこかで「男としてちゃんとしなければ」と力が入っていたのだと思う。
でも、彼女と一緒にいると、少しずつ肩の力が抜けていった。
格好をつけなくてもいい。
無理に強い男を演じなくてもいい。
そんな気持ちになれたことが、僕にとっては大きかった。
外見の色気と、長女の底知れない包容力
彼女の魅力は、もちろん外見だけではなかった。
胸元がぱっくりと開いた服に短いスカート。
ZARA風の外国人っぽい雰囲気。
スポーツバーでは、イケメンのバーテンダーに自分から話しかけ、テキーラを「カコッ!」と豪快に煽る。
男の僕から見ても、カッコいい女性だった。
正直、最初は外見が大好きだった。
でも、一緒に過ごすうちに、彼女の内面にも惹かれていった。
特に印象に残っているのが、家族の話をしているときの彼女だ。
彼女には弟がいた。
その弟は、なかなかヤンチャで生意気だったらしい。
ところが、彼女は弟の話になると、どこか嬉しそうに話すのだ。
「うちの弟さ、本当に生意気なんだけどさ……でも、何言っても可愛いんだよね❤️」
普通なら腹が立ちそうなことでも、彼女にとっては可愛い弟のやること。
何を言われても、結局は許してしまう。
そこには、長女らしい包容力があった。
スポーツバーでは男前な飲み方をする、色気たっぷりの女性。
でも、家族の話になると、弟を温かく見守るお姉ちゃんになる。
このギャップが、またよかった。
そして、ふと思った。
もしかしたら、僕に対しても、彼女は似たような気持ちで接してくれていたのかもしれない。
格好をつけたり、強がったり、時には情けない姿を見せたり。
そんな僕のことも、彼女は自然に受け入れてくれていた。
もちろん、彼女がどう思っていたのか、本当のところはわからない。
ただ、彼女と一緒にいる時間は、僕にとって居心地がよかった。
最初は外見。でも、中身も好きだった。
彼女と過ごした半年間。
スポーツバーでお酒を飲み、ホテルへ向かい、コンビニで買ったご飯を食べる。
そんな何気ない時間の積み重ねが、僕たちの関係をつくっていった。
派手な見た目に惹かれた。
カッコいい飲み方に惚れた。
そして、一緒に過ごすうちに、彼女の優しさや包容力にも惹かれていった。
最初は、彼女の外見が大好きだった。
でも、中身を知れば知るほど、僕は彼女のことを好きになっていたのだと思う。
3連敗の暗黒期を抜けた先で出会った、横浜で初めてできた彼女。
半年間という時間は、僕にとって忘れられない思い出になった。
あの頃の僕は、まだまだ不器用で、格好をつけたがりで、情けないところもたくさんあった。
それでも、彼女と一緒にいるときは、無理をせずにいられる瞬間があった。
そして、それは僕にとって、思っていた以上に大切なことだった。
外見が好きだった。でも、中身も好きだった。
今振り返ると、そんなシンプルな言葉に、彼女と過ごした半年間が詰まっている気がする。
そして、突然の別れ
そんな彼女との交際は、半年間続いた。しかし、最後は突然訪れた。彼女から、連絡が来なくなったのだ。
最初は忙しいのかな、と思った。そのうち連絡が来るだろう。そう思って、何度も連絡した。
でも、彼女からの返事はなかった。何か気に障ることをしたのだろうか。それとも、僕に飽きてしまったのだろうか。
今となっては、本当の理由はわからない。喧嘩別れをしたわけでもなく、きちんと別れを告げられたわけでもない。
ただ、少しずつ、二人の関係が終わっていった。正直、悲しかった。外見が大好きだった。一緒にいると楽しかった。そして、中身を知れば知るほど、彼女のことが好きになっていた。
だからこそ、最後くらいは、ちゃんと言葉を交わして終わりたかった。でも、恋愛はいつも、自分が納得できる形で終わるとは限らない。
横浜で初めてできた彼女。半年間の思い出は、今でも僕の中に残っている。彼女が最後に何を思っていたのか、それはもうわからない。
それでも、あの頃、彼女を好きだった気持ちだけは本物だった。出会いには理由があっても、別れには答えが残らないこともある。それもまた、僕の婚活ロードの一ページなのだ。
【今日のマフェット教訓】
格好をつけることも大切。でも、素の自分でいられる相手は、もっと大切。
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